インド人がIT産業で活躍、グローバル人材を輩出できる様になった背景

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

こんにちは、「ひろ」です。

インドで思い浮かぶのは、カレー、ガンジーとかですが、近年はグローバルな人材(Google CEO スンダー・ピチャイ氏Microsoft CEO サティア・ナデラ氏等)、IT産業国ってイメージが強くなってきましたね。

どのような経緯から、現在に至ったのでしょうか?

それでは、解説していきます。

<前置き情報>

■インドの人口・生活水準

・人口は13億人(2015年)、国民の7~8割は貧困であり、古いインドと呼ぶ。

・2~3割は富裕層を含む、中間層、新しいインド(バンガロール等)と呼ぶ。

■政策、世界情勢

・1951年    カースト差別禁止

・1980年代   初頭教育が普及

・1990年代   経済自由化(インド)、IT革命(アメリカ)

・1990年中後半 2000年問題 ※コンピューターシステムの対応

■特徴的な事

英語は第2の公用語で得意で、生まれ持ってのバイリンガルの環境である。

数学が得意、バラモン教の聖典に載っている計算方法でインド式算数でおなじみ。

■特記、その他

① IT産業は近年の仕事なので、カースト指定は無いが、宗教の思想として、カースト制は否定できない環境である。

結局、格差社会ゆえカーストが上の人でないと高等教育は受けられず、地位の高い人々がIT業界に進出している。

② ITT(インド工科大学) ※インド随一の理系大学で授業は英語。米国ならハーバード大学、日本なら東京大学クラス。
※(参考著書:すごいインド

さて、 上記を踏えまして

90年代、経済自由化後も一気に雇用環境は良くならず、学生達は就職困難な状況でした。その受け皿となったのが、ITをはじめとする外資系企業の仕事でした。

マイクロソフト、IBMといったアメリカの大企業がインドに事務所を構えインド人の英語、数学力に目を向け、技術者確保に乗り出したのです。

理系大学の学生ならば、得意ですからね。

ちょうど、アメリカで【IT革命】が起きようとしていた頃です。

欧米企業には、インド、アジアの人権費の安さは魅力的で、中国、台湾といった国は、パソコン、部品などのハードウェアの製造拠点。

一報、ソフト開発などの拠点となったのがインドでした。 2000年問題などの要因も重なり、IT大国へ成長する事ができたのです。

当時は「英語格差」で人生がわかれてしまう。 学力エリートの高校生は、ITTを目指し、最高学府で知識を身につければ、研究者、専門家として生きる道も開ける。アメリカの大学院へ進むチャンスも広がるといった背景。

それ以降は、ITTを卒業して海外留学は自然の流れとなり、

さらに近年は、世界中の有名企業(ヤフー、IBMなど)がリクルーティングにやってきて、 入社試験、面接、採用まで決めてしまうそうです。

時代の流れは凄いものですね。

現在のインドは道路、鉄道といったインフラが、まだまだ遅れておりますが、携帯電話は重要な生活インフラになっています。

80年代からの初頭教育により、有能な若い労働力が増え、IT産業が育つにつれ、中間層も増えてきました。

情報が動くので、「価値」が生まれ、ビジネスへと繋がっていくのです。 IT産業だけは古いインドと無縁でいられる訳ですから。

IT産業国というのは側面であり、 まだまだ古いインドの人々の方が多く、貧困というのが実情です。

早く、新しいインドに成長、発展していってほしいですね。

本日も有り難うございました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*